腰椎椎間板ヘルニア|郡山駅から車で北に8分の整形外科・内科・形成外科・リハビリテーション科

疾患について

Knowledge

整形外科を受診される患者さんに比較的多くみられる病気や病態を掲載しました。ほかにも数多くの疾患や病態がございますので参考程度にご覧ください。
当院では皆さま個々の症状を診察したうえで必要に応じて検査を行い治療します。お身体に変調がみられましたらご相談ください

お身体の気になる部位を選んでください。

腰(こし)に多くみられる疾患

腰椎椎間板ヘルニア

腰椎椎間板ヘルニアは、椎間板組織(髄核や線維輪)が後方の脊柱管に飛び出すことによって、神経根や馬尾神経を圧迫し、腰痛や下肢痛を引き起こす病気です。年齢層としては、20~40歳代に多く、活動性の高い男性に多い疾患です。

症状

腰痛と片足の下肢痛(いわゆる坐骨神経痛)が主症状です。症状が進むと、痛みだけではなく、足の脱力感・麻痺が出現することもあります。まれに、馬尾神経が強く圧迫されると、排尿障害などの膀胱直腸障害や、両足や会陰部の感覚異常が起こります。

治療

一般に腰椎椎間板ヘルニア患者の約50%は2週で、70%は6週で症状が改善するとの報告があります。したがって、まずは安静と消炎鎮痛剤や各種鎮痛補助薬などのお薬による保存療法を行います。痛みが強い場合には、ブロック注射(神経根ブロック、硬膜外ブロックなど)を併用することもあります。
しかしながら排尿障害などの膀胱直腸障害や高度な麻痺がある場合は保存療法では改善しないため、手術療法が選択されます。また、6-8週間程度の保存療法で改善しない場合も手術療法の適応となります。手術療法は椎間板ヘルニア後方摘出術(髄核摘出術)が一般に行われています。背骨の後方に4-6cm程度縦に皮膚切開をし、腰椎後方の骨の一部を削り椎間板を摘出・除去する手術法です。また脊椎内視鏡を用いて、2cm程度の小さい傷で同様の手術手技を行う低侵襲手術も行われています(MED; 内視鏡下椎間板摘出術)。入院期間は1週間~10日前後です。
最近、保存療法と手術療法の間として、椎間板内酵素注入療法(ヘルニコア)が行われるようになりました。ヘルニコアは腰椎椎間板ヘルニアに対して日本で開発されたお薬です。レントゲンの透視を見ながら、局所麻酔下に椎間板にヘルニコアを注射します。椎間板を構成する髄核を溶かすことで、脱出したヘルニアの圧を下げ疼痛を緩和させるお薬です。